今回のテーマは、釣りをしていると『環境破壊』とまでは、いかないかも?しれませんが、なにかしらで、自然に悪影響を与えてしまっている、というお話です。
エギングブームによって、海底に残された、『ロストエギ』の話題は、ちょくちょくニュースで取り上げられ、問題となっています。
エギングは、根掛かりが多い釣りなので、海底には、たくさんのエギが引っかかり、そのままになっています。
このエギ、すべてが自然素材で、できていて土に返るなら、良いのですが、最近のエギは、プラ素材や化学繊維素材の物もあって、半永久的に海の中に残ってしまいます。
また、エギに使用されている鉛(なまり)も、大きな問題です。
鉛がどれだけ、環境に影響を与えているかを紹介します。
釣りで使用する『オモリ』は、主に鉛(なまり)と錫(すず)の合金で、作られています。
鉛と言えば、人体に有害な物質であることは、皆さんご存知かと思います。
平成15年2月15日に施行された土壌汚染対策法で、鉛はヒトの健康に関わる被害を生ずる危険性があるとされています。
鉛は、人体だけでなく、自然や動植物に対しても、とても有害な物質です。
海中の鉛は、他の物質との反応により溶け出し、魚介類の体内に取り込まれてしまいます。
その鉛を体内に取り込んだ魚介類を、人間が食べることで、人体にも鉛がとり込まれてしまいます。
鉛は、海の生物にとっても有毒な物質です。
珊瑚の上に鉛があると、珊瑚は、オモリの形に凹み、死んでしまうそうです。
もちろん、そこに海藻が生えることもなく、鉛だけが残ってしまいます。
それほど、鉛は有毒物質なわけです。
最近では、船釣りで鉛の仕様を禁止している釣り船もあります。
また、鉛の代わりに鉄を使用したオモリも、徐々にでは、ありますが販売されています。
ただ鉄だと鉛より比重が軽いので、大きくなるという欠点があります。
オモリが大きくなれば、当然、抵抗も大きくなって、釣り難くなるのですが、自然環境にとっては、優しい素材となります。
鉄のオモリは、海中で錆びて数年で消滅します、また消滅する過程で海に鉄分も供給してくれます。
この他、環境に無害な金属、「タングステンシンカー」などもあります。
しかし、タングステンは高価なもので、実際にタングステンシンカーと呼ばれるものは、タングステンとエラストマー樹脂の混合物をタングステンシンカーとして売られています。
タングステンについては、また今度別の機会に書こうと思いますが、鉛に比べ環境に影響を与えにくい素材なので、私は、ロックフィッシュなどを釣るときにタングステンシンカーを使用しています。
鉛がどれだけ環境に影響を与えているかを書いてきましたが、釣りそのものが、環境に悪影響を与えているのも事実です。
キャンプで使う言葉に、『ローインパクト』という言葉がありますが、自然に影響をできる限り与えないでキャンプをするという言葉です。
釣りでも、自然に影響をできる限り与えない『ローインパクト』をして、後世に、釣り文化を残していけたらと思います。
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